Palnote vol-187 2025年10月3回号掲載被爆・戦後80年
今こそ“ 知ること”から始めよう
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被爆・戦後80年という節目の年を迎えた2025年。世界では各地で紛争が続いており、核兵器の脅威は決して過去のものではありません。また、一見平和に見える私たちのくらしにおいても、価値観や立場の違いを認めない、多様性への不寛容が、対立や分断を生んでいます。
このような今だからこそ、一人ひとりが考え、想いを伝え合い、お互いを尊重し合う。そのためにはまず“知ること”から始めてみませんか?

パルシステム千葉の 平和方針
協同の精神に基づき「平和な社会づくり」に貢献します
平和な社会は1個人、1団体だけでは実現できません。多くの市民、団体で協同することが大切です。明るい平和な社会を次世代につなげていくためにも、協同の力で平和活動を推進します。
パルシステム千葉では「協同の精神に基づき『平和な社会づくり』に貢献します」という平和方針のもと、ピースアクション(広島・沖縄訪問)への参加、平和や人権を考える学習会の開催、人道支援などさまざまな取り組みをすすめています。
2024年度の主な取り組み
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ピースアクションin ヒロシマ (2024年度)
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平和っていいね
親子で調理&えほん『へいわとせんそう』
組合員から寄せられた
「平和だなぁと感じるとき」
7月に呼び掛けたPalnote「おしゃべりCafe」のテーマ『平和だなぁと感じるとき』には、多くの投稿が寄せられ、先週配付の10月2回号に掲載しました。引き続き組合員から寄せられた声をご紹介します。
皆さんが感じる平和とよりよい生活のために、パルシステム千葉はこれからも平和への学びの場、“知る”機会をつくっていきます。
くらしにまつわる“平和”
- 住まいのマンションから見える公園で、子どもたちが集まって、自分たちでルールを決めながら、思い思いに野球やサッカーなどのゲームをしている姿を見るとき、思わず「平和だな」とつぶやいています。しかし、それは同時に、この争いの絶えない地球で、この子どもたちの将来に「どのような平和が可能なのか」という問いでもあります。
(hanitohさん)p>
- 家族みんなが集まって、楽しく食事をしたり、笑い合ったりしてるときに平和だなぁと感じます。普通に生活できることの幸せがイコール平和だと思います。戦争に巻き込まれている国の人たちにも早く平和に暮らせる日が来ますようにと願わずにはいられません。
(K.M.さん)p>
食べ物にまつわる“平和”
- 豊富な食材で料理したり、お腹いっぱい食べられること。ガザなど、長時間並んだ末にわずかな食料しかもらえず、それも家畜の飼料のようなものだったのは衝撃でした。スーパーに行けば、豊富な食料が並び、食べるものに困らない今の生活は平和そのものだと思います。多くの人がこの幸せや平和を享受できることを願ってやみません。
(mimiさん)p>
- 毎日一番頭を悩ませることが、朝ごはんと晩ごはんを何にするかについてであること。フルタイムの共働きの中で買い物とごはんは私の役目。バランスよく、子どもが喜んでくれるが手間はそこまでかけられないから、結構悩むけれど、世界にはたくさんの争いや悲しい出来事がある中で、これは平和な悩みなのだと思う。
(えまおさん)p>
世界の“平和”
- ウクライナのニュースや中東の長い間の争いのことを考えると、今の自分の周りの平和がありがたく思えます。
(ジニ―のママさん)p>
- 昼下がりノンビリゆったりしているとき。シミジミと「平和」を感じる。通常は、意識しないが…。世界の紛争や犠牲になった”子ども”を見ると「早く”平和”が訪れ、この子たちが普通に”学校”へ通えますように!」と祈ってしまう。紛争しか知らない子どもがいない世界を祈る。
(ミーコさん)p>
2025年度パルシステム千葉の取り組み❶
子ども平和新聞プロジェクト
知って、学んで、伝えよう!
次世代を担う小学生が、平和についてより深く考えるきっかけに、元新聞記者の方からレクチャーを受けながら学んだことを“子ども記者”として「新聞」という形にするまでを体験する、ワークショップ型のプロジェクトを7月に開催しました。
▶7/12(土)知る ための事前準備
講師は、元新聞記者の山瀬さん。新聞作りのコツやジャーナリズムの視点を教えてもらいます。人の心を動かす「伝える価値」がある情報を集めることが記者の役割であると教わり、山瀬さんが話したことを取材メモにまとめ、20分間で記事にする練習をしました。同じ話を聞く中で、各自が伝えたいと思って取り上げた見出しはさまざまで、それぞれの視点で記事を作る体験ができました。

「心が動くことを記事に」と伝える山瀬さん
▶7/21(月)学ぶ 実際の声を聴く
千葉県生活協同組合連合会が主催するイベント「子どもたちに平和な未来を2025」に参加し、広島で被爆した八千代市在住の小谷孝子さんと中村紘さんから話を聞きました。イベント終了後には登壇者へインタビュー。確かめたい事実や、もっと聞きたいエピソードを積極的に質問し、取材メモにまとめました。

イベント後のインタビューで
懸命にメモを取る子ども記者
子ども平和新聞プロジェクト
千葉県の生協が協同して、毎年平和活動に取り組んでいます。講演会や朗読会など、戦後80年を経ても忘れてはならない平和の尊さを考えます。
朗読劇「サダコのメモ」を上演
▶7/24(木)伝える ための新聞づくり
子ども記者は、被爆者から聞いた話にそれぞれが心を動かされ、伝えたいと思ったことを記事にまとめます。「被爆者の話を初めて聞き、原子爆弾の恐ろしさを知りました。戦争や核兵器を使うことは絶対にやっちゃいけないと思いました」「健康であることが罪と感じたという被爆者の言葉に、深い悲しみを知りました」など、プロジェクトを通じて得た体験の感想を言葉にし、「伝える」ことの重要さを改めて認識しました。
2025年度パルシステム千葉の取り組み❷
ピースアクション
in ヒロシマ
広島県生活協同組合連合会と日本生活協同組合連合会は、被爆体験の継承や核兵器のない世界への想いを共有する場として、1978年からピースアクションを開催しています。全国の生協から組合員・役職員が参加し、被爆の証言や碑めぐり、活動報告などから学びを深めます。

パルシステム千葉は、今年も8月4日(月)から6日(水)まで、組合員親子18名が「ピースアクションinヒロシマ」に参加しました。碑めぐりや被爆の証言のほか、平和記念資料館やおりづるタワーの見学などを行い、参加者それぞれが平和について考えました。また、最終日には平和記念式典に参列し、平和への祈りを捧げました。
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原爆の子の像(平和記念公園内)
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平和記念資料館
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ピースアクションのプログラム「虹のひろば」
▶参加した子どもたちの声
世界を感謝の言葉でいっぱいに
学校では学ぶことがなく、自分から学ぶ機会をつくらなければ何も知らないままだと思い参加してみた。絵や写真だけではわからない、現地に行ったからこそ体感できるものがあった。被爆者の方の話は想像以上に悲惨で信じたくないものばかりだったけど、これからの時代につなげるために自分にできることを伝えていきたい。今、自分が生活できているのは誰かの支えがあるから。ありがとうの気持ちを声に出していきたい。
(黒川さん)p>
日々、平和について考えていく
ピースアクションinヒロシマに行ったことで、核兵器が世界に広がっている現状に驚くと同時に、やっぱり核兵器はだめだと感じた。その一発で、たくさんの人々が悲しむことを深く考えなければならない。だからこそ、僕はレポートを書くだけじゃなくて、学校やいろいろな人に伝えてつなげていくことが必要だと思った。これからも、日々「平和」について考えていこうと思う。
(樋口さん)p>
実際に行って感じたこと
ちが平和活動をしているのを見て、高校生でも被爆者の方のお話を聞きに行ったり自分の思っていることを発信したり、平和のために動いている人はたくさんいるのだと思いました。授業で戦争について学んでもそこで終わりにしてしまっていましたが、世界平和実現のためにできることを考え、人に伝えたり作品として残している人のように、私にもできることがあるのではないかと思いました。
(山口さん)p>
▶保護者の皆さんの声
関心を持ち続け、知ること
碑めぐりガイドや被爆証言をしてくださる方々、原爆の絵を描く高校生、書道で力強いメッセージを発信する大学生など、平和の実現のために活動する人々を知ることができました。平和記念式典には海外の方も含め本当に多くの人々が参加し、平和への祈りを込めて黙祷する姿を目にしました。これらは現地に行かなければわからなかったこと。私にできることは関心を持ち続け、知ることがすべてのスタートであり、行動を生むと思います。
(木村さん)p>
被爆者の証言を聞いて
当時2歳や胎内にいたため記憶がなくとも、被爆したという事実によりその後の人生が肉体的にも精神的にも辛いもので、ずっと苦しんでいるのが伝わってきた。辛いことを話していただくのが申し訳ないと思うが、それを聞くことができて改めて原爆は非人道的な兵器で世の中から無くすべきものだと感じた。被爆者の平均年齢は86歳で、貴重な証言を直接伺う機会は確実に少なくなるため、大事に残していくことが必要だと思った。
(相さん)p>
平和記念資料館を見学して
目を背けたくなるほどの惨状を記録した写真の数々に胸を締めつけられました。子どもにこの現実をしっかり見てほしいと強く願う一方で、日常の生活からは想像もできないほど悲しい光景を、幼い心が受け止められるかという葛藤がありました。それでも、核兵器がもたらした惨状は大人から子どもへと伝えていかなければならないと感じました。
(安野さん)p>
紙面の都合上、参加者の声の一部のみを掲載しています。全参加者のご感想や3日間の行程の詳細は こちら からご覧ください
2025年度パルシステム千葉の取り組み❸
今年度、パルシステム千葉ではほかにも平和企画を予定しています。詳細が決まりしだい、『Palnote』およびパルシステム千葉ホームぺージでお知らせします。
▶10月「メッセージツリー」企画
10月26日(日)にハート柏迎賓館(柏市)で開催する『超えフェス2025 パルシステム千葉商品展示会』では、来場者からのメッセージを貼付する「メッセージツリー」企画を予定しています。

▶ピースアクションinオキナワ
沖縄戦の実相と現在の沖縄が抱える基地問題を学び、平和について考える機会として、実際に現地に足を運び戦跡や基地をめぐります。








