• 機関紙

Palnote vol-18 2022年5月3回号掲載【特集】誰もが働きやすい職場づくり~障がい者雇用・ユニバーサル就労

商品の配達だけがパルシステムの仕事ではなく、商品の仕分け・荷下ろしなど、組合員のくらしを支えるための作業は多岐にわたり、さまざまな人が携わっています。

 

「共生の社会を実現する」という理念のもと、誰もが働きやすい職場 づくりのため、パルシステム千葉が行っている環境整備や雇用の取り 組みについてご紹介します。

パルシステム千葉の障がい者雇用・ユニバーサル就労とは?
「ジョブコーチ」と、現場でともに働く職員が一体となって行う職場づくり

  • 管理本部 人事教育部 主任
    ジョブコーチ(職場適応援助者)
    藤井貴子

  • 管理本部 人事教育部 主任
    ジョブコーチ(職場適応援助者)
    柏原勇太

Q.パルシステム千葉の「障がい者雇用」と「ユニバーサル就労」について教えてください。

 パルシステム千葉では1990年代から「障がい者雇用」を進めてきました。本格的に始まったのは2015年頃からです。障がい者・生活支援センターなどと連携しながら、徐々に受け入れ体制を整えてきました。現在は10カ所の事業所で14名の方が働いています。

 「ユニバーサル就労」は、社会的・精神的・身体的な理由など、さまざまな事情で働きたいのに働きにくい状況にある方すべてを対象としています。ブランクがあったり、経験・スキルが不足していたりして、就労の際に特別な配慮が必要な方も含まれます。

 パルシステム千葉では障がい者雇用とユニバーサル就労を分け、それぞれの特性に応じて取り組んでいます。障がい者雇用では、最初に職場を見学していただき、「やってみたい」「挑戦してみたい」などの意思を確認し、まずは週3~5日の就労体験を行います。その後「働きたい」「この仕事は自分に合っている」などの希望があれば、面談したうえで採用となります。ユニバーサル就労も流れは同じですが、週1日・3時間の短時間の勤務から始めるなど、無理なくその人なりの働きかたで就労できるよう配慮しながら、慎重にサポートしています。

Q.「ジョブコーチ」はどのような役割でしょうか。

 ジョブコーチは、障がいのある方が就業するにあたり、仕事の理解や、どのようにこなしていけばよいかなどのアドバイスを行い、長く働けるように支援します。

 また、一緒に働く職場の管理者に向けて、その方の障がいの特性に合わせて、できる仕事とできない仕事を見極め、担当してもらう業務や指導方法、どのように関わっていけばよいかなどを伝えています。障がいのある方とともに働くこと への理解を深める学習会も実施しています。

 このように、誰もが働きやすい環境を整え、多様な働き方を 推進するための橋渡し役となるのがジョブコーチの役割です。

用語解説
障がいのある方が就業するにあたり、職場に定着して長く働けるように支援する業務を担います。訪問型、企業在籍型、配置型の3種類があり、パルシステム千葉の職員が取得しているのは企業在籍型ジョブコーチです。ご家族や一緒に働く同僚に対しても支援を行います。

さまざまな現場で活躍

  • 構内スタッフ(習志野センター)

  • 業務リーダー(稲毛センター)

  • 店舗スタッフ(のだ中根店)

  • 農場スタッフ(直営農場パルグリーンファーム)

☆印西センターで働く大竹さんより
構内スタッフと

して仕分けの際はラベルをしっかり確認してコースを間違えないようにしています。時間を意識して必ず時間内に終えられるように頑張っています。

☆いっしょに働く片桐供給長より
大竹さんに依頼する際は、ルーティンの作業中には声をかけずに、一つの仕事が終わったタイミングで新たな依頼をしています。焦らず仕事に集中できる環境を 整えるように意識しています。供給担当が出発した後の倉庫内の整理やカタログの 仕分け、チラシの印刷など、幅広く活躍してくれています。3月には印西センターの“MVP”に選出されました。

めざすのは「ナチュラルサポート」。ジョブコーチという特別な存在がなくても、皆が自然にサポートし合って働けるようになるのが理想です!