• 機関紙

Palnote vol-207 2026年3月3回号掲載山屋食品さんを訪問!
“定番の味”を守る舞台ウラ

こちらにおじゃましました!

山屋食品株式会社

鎌ヶ谷工場 千葉県鎌ケ谷市南初富3-17-16

1950年(昭和25年)、ウスターソース類のメーカーとして創業。「自然のおいしさを大切に」をモットーに、トマト加工・各種ソースの製造販売を続けています。パルシステムの『ウスターソース』『中濃ソース』『トマトケチャップ』は鎌ケ谷にある工場で作られています。

 

 

  • お話を伺ったのは…
    山屋食品株式会社 特販部
    高松 卓也さん

パルシステムの前身生協時代から愛されてきたソース・ケチャップ

――本日はよろしくお願いします。
あっ! 建物に入った途端にソースの香りがしますね。

高松卓也さん(以下、高松) 気がつきましたか? ここは製造・品質管理のほか、開発・営業・物流部門も入っているんですよ。部署間での連携をスムーズに行って、パルシステムの組合員さんに安全・安心な商品をお届けできるよう、品質保持に努めています。

 

――パルシステムPB(プライベートブランド)商品の『ウスターソース』『中濃ソース』『トマトケチャップ』も長いこと作っていただいているそうですね。いつ頃この商品ができたのでしょうか?

高松  それが…実は、はっきりした資料が残っていないんです。現在残っている一番古い資料が1976年(昭和51年)に『せいきょうケチャップ』として役所に提出した書類でした。ただ、話として伝わっているのは、それより前の1950年代後半に当時の組合員さんと味を決めたということです。より安全・安心を求めて原料を変えるなどのリニューアルはしていますが、味については昭和20年代に決めたレシピを守っているんですよ。

1976年当時の書類

 

――いくつかの生協が統合して「パルシステム」になる前からの味なんですね!

ケチャップもソースも味のベースはトマト

――ケチャップとソースって、ずいぶん違うもののように思うのですが、同じ製造ラインで作られているんですね。

高松  ケチャップもソースも主原料はトマトで、昔ながらのシンプルな製法を採用しているため同じ製造ラインで作れるんです。味の決め手はとにかく原料なんです。とくにトマトですね。『ウスターソース』『中濃ソース』はりんご、玉ねぎ、人参、セロリにスパイスを加えていますが、『トマトケチャップ』と同じく味のベースは何といってもトマトです。

 

『ウスターソース』『中濃ソース』の違いは野菜の含有量。左の『中濃ソース』の方が甘みととろみがあります。

 

色付けのためのカラメル色素や、とろみを付ける増粘剤を使わない、シンプルな素材のソースです。「さらっとしている」「色が薄い」という声がありますが、これは自然由来の原料しか使っていないため。黒い点が見えるのは香辛料。底に溜まっていることがあるので、使う前によく振ってください。ちなみに、分別の際は水にぬらさない方がラベルがはがしやすいので、お試しください。

 

トマトに『海はいのち』、『花見糖』、醸造酢、玉ねぎ、香辛料と、シンプルな素材で作ったケチャップです。素材そのままのおいしさが生きた、マイルドな味わいです。

一般的なトマトケチャップやソースは、原料にGMO(遺伝子組換え)作物が含まれていることが多いなか、パルシステムのトマトケチャップやソースはNon-GMO(非遺伝子組換え)にこだわっています。トマトケチャップやソース自体にGMO作物を使用していなくても、同じ製造ライン上でGMO原料を使用した商品を製造している場合、GMO原料が混入する恐れがありますが、パルシステムのトマトケチャップやソースは、生産・流通・製造すべての段階において遺伝子組換え原料が混入しないように分別生産流通管理されています。

味を変えないためにトマトを変える!?

――トマトが決め手なのですね! どこのトマトなんですか?

高松  山屋食品では海外産のトマトを使用しています。

トマトはやはり生き物だから、その年の天候によってでき具合が違います。でも組合員さんと決めた味は守らなければならない。ですから、毎年、開発担当が世界各地のトマト産地に行ってトマトのできを確認し、どの国のトマトをどれくらい使うのかを決めています。割合は毎年変えています。

また、クオリティの高いトマトを栽培するために、アグロノミスト(農学者)がトマトの生育状態を確認し、肥料や水を与える量を決めています。

“定番の味”の守り人
開発担当 林 宏太朗
さん

「トマトに関する知識と愛情はものすごいものがあります。彼がいなかったら同じ味は出せないと言っても過言ではありません」

(高松さん談)

知られざるトマト危機

高松 それでも数年前、この味が保てるかどうか、危なかった時期がありました。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻がきっかけです。

うちが仕入れたトマトを積んだ船が運航できなくなって、トマトが入らなくなってしまいました。それまではウクライナ産のトマトを中心に使っていたので、味の保持ができるかどうか、危ない状況だったんです。他の国のトマトを使って割合を変えて、何とか切り抜けました。3年くらいは、私たちソースメーカーはみんな大変な思いをしていました。

――当たり前のように食卓にあるケチャップ、ソースの背景には、そんな世界の情勢も関係しているんですね…。

山屋食品のこだわり
 


生の野菜を使用

厳選された生の野菜を仕入れ、工場内で調理をしています。

皮をむいた状態で仕入れ徹底した衛生管理

病気や異物が付着した皮の混入を防ぐため、玉ねぎなどは皮をむいた状態で仕入れています。


鮮度を保つためソースはびん詰め

保存料を使わずに鮮度を保つため酸素を通さないガラスびんを使用しています。

“定番の味”の守り人
官能テスト担当

「製造後、味や粘度の確認として、官能テストを行います。弊社の担当3名が担っているのですが、ほんのちょっとの違いに気づいてくれます。安全・安心な商品を同じ味でお届けできるのは3人のおかげです」

(高松さん談)

パルシステムならではのやさしい味
『海はいのち』『花見糖』を使用

――パルシステム商品の『ウスターソース』『中濃ソース』『トマトケチャップ』には、同じくパルシステム商品の『海はいのち』『花見糖』が使われています。ソースのプロとして、このふたつはどう感じられますか?

高松  『海はいのち』は丸みがあって、塩カドを感じません。『花見糖』は甘みに深みがあって、こちらもカドがないですよね。どちらも丸みがあって、やさしい味がします。

――パルシステムのこだわり商品をそんなふうに言っていただいてうれしいです。そんな調味料で作った『トマトケチャップ』『ウスターソース』『中濃ソース』は、どんなお料理に合うのでしょうか?

高松  『トマトケチャップ』は、パルシステムさんこだわりの産直たまごを引き立たせる味になっていると思います。オムレツ、オムライスにぴったりです!『 ウスターソース』『中濃ソース』は野菜の味が感じられるので、実は万能調味料なんですよ。下味や隠し味にも使ってみてほしいです。

――揚げ物にかけるイメージでしたが、そんな使い方もあるんですね!

高松 たっぷりの野菜・果物にスパイスが入って、栄養たっぷりなんです。塩分も一般的なしょうゆに比べて約1/3だし、オイルも入っていない、とってもヘルシーな調味料なんですよ。ソースって1962年をピークに消費量が落ちているんですが、揚げ物にかけるだけでなく5ページのおすすめレシピを参考に、調味料としてぜひ料理にもたくさん使ってもらえるとうれしいです。

――なるほど! 本日はどうもありがとうございました。

 

利用者のクチコミ
 

中濃ソース

  • さほど濃くはないのにちゃんと味がある! 豚カツがいつもよりおいしいと感じたソースです。
  • 原材料のシンプルさと、香辛料が苦手な子どもに安心して使えます。
  • 野菜や果物の旨みが凝縮してコクがありおいしいです。適度なとろみがあっていろんなお料理に使えます。

ウスターソース

  • 濃厚で、素材感があり、深みのある味わいでお気に入りのソースです!
  • 甘み控えめ、スパイスが効いて大変気に入っています。かけるだけでなく、煮込み料理にも使っています。味に深みが出てグッドです。
  • カレーやトマト味の料理に少し入れると味が引き締まります。このソースの苦みと辛みが好きです。

トマトケチャップ

  • ナポリタンが本当にちゃんと味がきまって、おいしかった。
  • マイルドで後味もスッキリ、ベタつかない。おとなしめのケチャップで私は大好き。
  • トマトの甘みと旨み、酸味がギュッと凝縮されているような気がします。卵との相性がよいですね。

山屋食品さんのおすすめレシピ

煮豚・煮卵

調味料を一つひとつ計る必要がなく、ソースのみでできて手軽と好評です。

【材料】
豚カタロース肉(煮豚用)…約800g
ゆで卵…2個
ウスターソース(中濃ソースでも可)…150ml

 

【作り方】

  1. 鍋に豚肉を入れ、『ウスターソース』と水1:1を豚肉が隠れるくらいまで入れる。
  2. 鍋に火をかけ、沸騰したら弱火にして20分程度ゆでる。ゆで卵を入れて、さらに20分煮込む。途中2~3回上下を入れ替えながら、様子を見て必要ならば水を足す。
  3. 火を止めそのまま冷まし、粗熱がとれたら適当な大きさに切ってでき上がり。

※煮豚の残りだれは、焼きそばのほかにも野菜の煮物やきんぴら、ハヤシライスの隠し味などにも使えます!

 

\煮豚の残りのたれを使って/ 焼きそば

お肉のうまみがたっぷりのたれを活用!

【材料】
焼きそば麺…2玉  煮豚の残りだれ…100ml 
豚肉(小間切など)…150~200g(煮豚の切れ端を入れてもOK!)
野菜(キャベツ、人参、もやしなどお好みで)
ウスターソース…小さじ1くらい(お好みで)
サラダ油…適量  青のり…適量(お好みで)

 

【作り方】

  1. フライパンにサラダ油をひき、豚肉とお好みの野菜を軽く炒める。煮豚の切れ端を入れてもOK!
  2. 麺を入れ、煮豚の残りだれを麺にまぶすように加え、ほぐしながら炒める。
  3. お好みでウスターソースを加え、青のりを散らす。

 

ソース唐揚

学習会での紹介では一番人気の一品です!

【材料】
鶏もも肉…200g
ウスターソース…1/4カップ
マスタード(粒なし)…大さじ1
片栗粉…適量  サラダ油…適量

 

【作り方】

  1. 鶏肉を食べやすくカットし、フォークで刺して穴を開け、味をしみ込みやすくする。
  2. ウスターソースとマスタードを混ぜ、1にもみ込む。
  3. 2に片栗粉をまぶし、160℃のサラダ油で中まで火が通るまで揚げる。

 

カリーブルストソース

ドイツの家庭ではよく行われている食べ方です!

【材料】
トマトケチャップ…お好み
カレー粉…トマトケチャップ同量
ソーセージ…適量

 

【作り方】

  1. トマトケチャップとカレー粉を混ぜ合わせる。
  2. 焼いたソーセージに付けるだけ!お好みでポテトを添えて。