今年、被爆・戦後80年という節目の年を迎え、あらためて平和であることが日々のくらしの礎であると感じています。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞の受賞は、被爆者の方々が『核兵器のない世界を』と訴え続けてきた長年の活動が国際社会に認められたものであり、世界中の平和を願う市民の声が高まりました。私たちは協同組合として、そのような切実な想いや願いを次世代へとしっかりつないでいく責任があります。
しかし、今もなお世界各地で紛争が続いており、核兵器の脅威は決して過去のものとはなっていません。
国や地域の間だけではなく、私たちのくらしの中でも、価値観や立場の違いを認めない、多様性への不寛容が、対立や分断を生んでいます。負の感情や不確実な情報が拡散され溢れており、そのような社会の息苦しい雰囲気が他者への攻撃や暴力を引き起こしています。このような時だからこそ、平和な未来への希望を感じる“よりどころ”となるような、具体的なアクションの提案やそこへの参加の機会が求められています。
パルシステム千葉では「協同の精神に基づき『平和な社会づくり』に貢献します」を基調とした平和方針を掲げ、平和や人権を考える学習会の開催やピースアクション(広島・沖縄訪問)への参加、国際交流、人道支援など、さまざまな取り組みをとおして組合員の皆さんと平和の大切さを学び、行動してきました。
一人ひとりが考え、想いを伝え合い、違いを認め合い、お互いを尊重し合う。そんな小さな想い、小さな行動をつなぎ、重ね、平和な社会への大きな流れを創り出していくことが協同組合の使命です。協同の力で、平和な未来を共に築いていきましょう。
2025年8月1日
パルシステム千葉
代表理事 理事長
髙橋 由美子