創立20周年(2012年)の前年、私たちは東日本大震災を経験し、さまざまなくらしの気づきを迫られました。30周年の今年は、新型コロナウイルスを経験しています。
家で過ごす時問が増えるなか、マイナスではなくプラスの発想でくらしを楽しく、豊かにしていく。「みそフェス」をはじめ、食の手作りがそうです。2021年度に企画した食のオンライン講座は大きな反響を呼びました。たとえ会えなくても気持ちだけはつながっていたい。2022年度もそうした企画を積極的に進めてまいります。
この10年で県内の配送エリアは拡大し、夕食宅配や家事支援など、パルシステム千葉独自の事業も広がりました。組合員自らが、自分の興味や関心を地域のために役立てていく組合員活動も広がりを見せています。
日々変わりゆくくらし課題、個人で抱える悩みや生きづらさに生協がどう向き合うのか。生活困窮者や日本で暮らす外国人など、地域の課題はより深刻化しています。「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」の理念を実現させるためにも、組合員とともに新たな事業や活動に挑戦する。それが次世代に向けたパルシステム千葉の役割ではないでしょうか。
私は縁あって暮らした千葉で生協活動を始めました。パルシステムの産直運動をけん引した生産者と出会い、「食と環境とくらしは俺たちが守る!」という姿勢に感動しました。生産者と組合員が対等な立場で、お互いの熱量をぶつけ合うことの大切さを、改めて思い返しています。
地域とくらしをより良くするため、一人ひとりに何ができるのか。ともに動き、地域を創るためには、新たな仲問や若い人たちを巻き込むことも大事です。多様な人たちを受け入れることこそ、パルシステム千葉らしさです。未来に向けて、誰もが希望を抱ける出会いと喜びを、組合員とともに分かち合いたいです。
戦後間もない1947年に野田醤油(現キッコーマン)生活協同組合が職域生協として発足しました。店舗を柱とした事業が地域住民の支持を受け、野田市内を中心に成長しました。
1970年代半ばに共同購入を柱とした「柏・市民生協」、「花見川生協」、「下総生協」が相次いで設立されました。
そして、1992年、3生協は組織合同し、「生活協同組合エル(エルコープ)」が誕生しました。その後、個人宅配事業を他の生協に先駆けて開始し、急成長しました。その後も声に応えたさまざまな事業を展開し、今日に至ります。
パルシステム千葉、創立30周年記念企画の一環として、
30年の集大成となる「記念リーフレット」を制作しました。
組合員の皆さんと歩んできた30年がギュッと詰まった内容です。
パルシステム千葉の発展に尽力いただいた組合員、
産地および関係者へ感謝するとともに、
これからを担う後進に歴史を語り継ぐために、記念誌を制作しました。