イベントレポート

イベントレポート

2019/07/23レポート公開

開催日:7月3日(水)~5日(金)
組織・広報部:産直担当スタッフ

7月3日~5日の3日間にわたって、北海道士別市にて2019年度の公開確認会を開催しました。公開確認会とは消費者である組合員が産地を訪れ、自分の目で生産現場を確認できるパルシステム独自のシステムです。
「自分たちの食べているものがどんな所でどんな風に作られたのか知りたい」という組合員の声から始まりました。

産地のある士別市までは、羽田空港から旭川空港へ飛び、そこからバスで1時間半かかります。
今回はまずパルシステム千葉から監査人5名(組合員3名、理事2名)が一足先に現地に向かい、「エコ・玉ねぎ」の事前監査を行いました。
そして、2日目からは一般参加も加わり、士別農園・多寄有機農業研究会、他産地生産者、パルシステムグループからは千葉、東京、茨城・栃木からの組合員、その他役職員など含め総勢70名ほどが参加しての確認会となりました。

公開確認会は、パルシステム千葉の佐々木理事長、そして士別農園の古市代表理事の挨拶に始まり、まずは産地の紹介をしていただきました。
産地の運営から、エコ・玉ねぎの栽培基準、出荷基準などどのように生産されているのか説明を受けました。帳票類の確認も行い、きちんと管理されていることを確認しました。
そして広大な北海道の大地を相手に、エコ栽培を実践している苦労や作物に対する思いを受け止めました。

一番の悩みはやはり『後継者問題』とのことでした。
「一緒に頑張ってくれる人を探してはいるのだがなかなか難しい。想いが強すぎてうまく継承できないこと、一緒に働くにはやはりエコ産物のメリット・デメリットも含めて納得して働いてもらいたいと思っている」とのことです。
後の質疑応答にも後継者問題についての質問がありましたが、農業を本当にやりたいと思う人に就農してほしい、そんな想いがつながっていくことを願っています。

プレゼンテーションの中でパルシステム千葉との交流の歴史にも触れました。
士別農園とパルシステム千葉をつなぐ歴史は古く、1980年代にパルシステム千葉の前身、エルコープのさらに前の下総生協時代から続いています。
現在、パルシステム千葉の独自商品として取り扱っている「しべつみそ」は、取引がスタートした当時から35年以上に渡りお届けしている歴史ある商品です。今でも昔のままのパッケージで販売しており、パルシステム千葉では根強いファンが多い人気商品です。

夜には懇親会が行われ、おいしいものを囲みながら楽しく交流しました。
参加されていた道内産地の大牧農場さん、富良野青果センターさん、JAおとふけさんなどとも一緒におしゃべりをしながら親睦を深めることができました。

翌日は選果場の視察からはじまりました。
はさみや道具の置き場所も決められていて、きちんと整理されていました。異物混入対策も確認しました。
作業1つ1つ考えられており、段ボールの大きさも細かく決められています。それは輸送用のパレット(すのこ状の台)に合わせているからなのです。
作物を傷つけずに、組合員のもとへ届けるための工夫がされているのがとてもよく分かりました。

使われている農機も見せていただきました。
自動操舵のトラクターは衛星16個とつながっていて、携帯GPSと連動して動いているそうです。
広い圃場でどれだけ効率よく生産できるのか、ここでもいろいろな工夫が見られました。
収穫前に玉ねぎの根切りをする農機、収穫しやすいように1列に寄せる農機、収穫する農機などたくさんの設備が整えられていました。
しかし選別は手作業で行い、丸く型抜きされた道具を使って出荷基準に合っているか確認しながら手作業で箱に詰めます。

次は圃場の視察です。見渡す限りの畑の光景は圧倒されるほどでした。
映像で見せていただいていた広さより、実際に自分の目で見て肌で感じる広大さに驚かされました。
除草は作物へのダメージを抑えるために手作業となり、広大な圃場での手作業による除草は大変な時間と労力が必要となります。
「子どもたちが安心して食べられるもの」「食べる人の身になってつくること」そんな信念があってできることなのだと、頭の下がる思いです。

「しべつみそ」の原料となる大豆の畑も見せていただきました。
北海道での記録的な暑さが報じられた今年の初夏。雨量が少ないため大豆の背も低く心配していました。
広い圃場での単作は天候による影響が大きくなります。
最近の天候についても北海道が全国で一番暑い日を記録したり、ゲリラ豪雨が増えたりと年々変化を感じているとの事でした。
次に「しべつみそ」の作業所を見学させていただきました。
千葉からの参加者に「しべつみそ」のファンがいて、いつも家で食べている味噌が作られている現場を見られたことがとても嬉しかったようです。

監査人所見発表では監査人7名それぞれが確認できたこと、感じたことを述べてくれました。
「産地のみなさんの【子どもたちが安心して食べられる物】【食べる人の身になって作ること】をモットーとしているとの言葉に、心強さと安心感を覚えた」
「自分で圃場に立ってみて実感した広さは想像以上で、ご苦労も計り知れないものと思った」
「冬は雪に埋もれてしまうハウスや圃場の整備から始まり、播種から収穫までの労力、年々変化する気候への対応などに追われながらも、見せていただいた整理された帳票や記録の文章化まで、多大なお仕事されていることが確認できた」
など、さまざまな意見が出されましたが、やはり生産者の作物や栽培にかける想いの強さに対する感謝の言葉が多く聞かれました。

事前監査から3日間にわたる公開確認会にご協力いただいた士別農園・多寄有機農業研究会のみなさんに改めて感謝します。
参加された組合員からも多くのお礼の言葉や感銘を受けたとの声が返ってきています。
「帰ってきてから北海道の天気予報が気になってしまう」という方もいらっしゃいました。
また、「安心感が増した」「もっと好きになった」「買って応援する!」などいただいた声をパルシステム千葉から産地にしっかり届けます。

秋には生産者・女性部を千葉にお招きして「北の大地ごはん」と題した学習会&調理実習も予定しています。
これからも交流を通して、多くの組合員に産地のよいところや想いを伝えていきたいと思います。

▲監査人が帳票を確認して栽培記録をチェックしていきます
▲産地の歴史や栽培していく上で努力していることなどを説明していただきました
▲懇親会ではエコ栽培ならではの苦労や将来の展望など話が尽きませんでした
▲エコ・玉ねぎの圃場を視察。玉ねぎは傷つきやすいので丁寧な作業が必要になります。
▲東京ドーム5個分もある敷地!手作業での草取りに頭が下がります
▲所見発表では、生産者の苦労や熱い想いが伝わったとの感想が寄せられました。

イベント概要

会場
士別農園・士別市多寄有機農業研究会(北海道)
情報掲載日:2019年7月18日