千葉センター パルシステムのつどい10月C
2019/12/23レポート公開
開催日:10月23日(水)
イベントレポートサポーター:両角 純子さん
(株)オルター・トレード・ジャパン(ATJ)の山下さんを講師に迎えて、パルシステムでおなじみ「エコシュリンプ」のつどいが開催されました。
ATJは、食べ物の交易を行っている会社で、パルシステムでは「エコ・バナナ(バランゴン)」「ゲランドの塩」「パレスチナのエキストラバージンオリーブオイル」などを取り扱っています。
まずはATJや商品について、説明がありました。
続いてはエコシュリンプのお話。
・日本人は1人あたり1年間でえびを約2kg消費しており、えびの輸入大国であること。
・日本人が食べるえびのほとんどはアジアから輸入していること。
・1960~70年代はトロール漁(底引き網)が主流で、天然えびの乱獲により、海洋資源の枯渇、環境や生態系の大きな変化、石油の大量消費等が問題化してきたこと。
・1980年にインドネシアジャワ島近海でトロール漁が禁止になり、1980年代からブラックタイガー(BT)の集約型養殖が始まったこと。
・集約型養殖では、狭い池で高密度に養殖し、生産効率を上げるために大量の人工飼料と抗生物質の投与をしたり、マングローブの伐採による環境破壊などの問題が生じたこと。
・一般的なえび工場では、黒変防止剤、酸化防止剤、保水材等が使われ、そのような製品は現在でも広く流通していること。
これらの問題を解決するために、1992年に生協とATJが力を合わせ「エコシュリンプ(粗放養殖)」の生産を始めたそうです。
「粗放養殖」とはインドネシアの伝統的な養殖方法で、低い密度でのびのびとえびを育てる方法です。
外部とつながった広々とした池で養殖を行うため、天然のエサが豊富にあり、人工飼料や抗生物質の投与が不要なうえに、自然の中でのびのび育つため、えびがストレスを感じにくいそうです。また、エコシュリンプは黒変防止剤や保水材を一切使用せず、安全性とえび本来の旨みや食感を大切にしているとのことでした。
講義のあとは、エコシュリンプと市販のえびの食べ比べクイズや、エコシュリンプを使ったお料理の試食を楽しみました。
今回のつどいに参加して、エコシュリンプが生まれた経緯や、養殖する現地の環境問題なども知ることができ、とても勉強になりました。
ありがとうございました。
「エコシュリンプ」は、インドネシアで伝統的な「粗放養殖」で育てたブラックタイガー。
淡水と海水の交わる汽水域に作られた池で1㎡あたり約3尾という低い密度で、えびはのびのびと育ちます。おいしさは、のびのびと健康に育てるからこそ。
実際に試食してその美味しさを実感してください。
オルタートレードジャパンが扱うコーヒー、チョコレート、マスコバド糖の試食もあります。
試食予定(調理はありません) |
☆エビのビスク(スープ) ☆えびとポテトのジェノベーゼサラダ ☆えびのガーリックソテー ☆パン ほか |
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■講 師 オルタートレードジャパン
■保育 あり おひとり500円(チーパス提示で200円)
■持ち物 筆記用具、飲み物用カップ、箸
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