平和な社会の実現に取り組み、
次世代につなげる

これまで私たちはさまざまな平和活動を行ってきました。明るく平和な社会を次世代へつなげるためにも、パルシステム千葉は「反戦」「反貧困」「国際交流」を中心に、平和活動に関する方針を組合員をはじめ、組合員をはじめ地域の皆さんとともに、協同の力で平和活動を推進していきます。

こども・若者未来基金

社会的養護のもとで育った子ども(児童養護施設や里親家庭に暮らす子ども)を支援する『NPO法人ちばこどもおうえんだん』(※)の会員として、2017年度より毎年、組合員募金を実施し支援しています。

ちばこどもおうえんだん
社会的養護の必要な子どもの自立等を目的に設立。2015年7月より千葉市里親制度推進事業を受託、千葉県内4生協や労働福祉団体が参画し、社会的養護下で育った子どもの自立に必要な支援事業を行っています。

フードドライブの取り組み

2016年より「フードバンクちば」と連携し、組合員宅に眠る余剰食品を回収するフードドライブの取り組みをスタートし、2017年からは対象を県内の配送エリア全域に広げて取り組んでいます。
配送時のフードドライブやのだ中根店へお寄せいただいた食品は県内のフードバンク(フードバンクちば、フードバンクふなばし、とうかつ草の根フードバンク)などを通じて生活困窮者、養護施設、子ども食堂などの支援に活用されています。

買って応援!まごころセット

2023年度より、家にある食品以外でも支援できるように、「買って応援!まごころセット」の取り組みを開始しました。

                     

子ども食堂への食材提供

野田市、習志野市の子ども食堂に食材の提供を行っています。毎月、定期的に子ども食堂を開催している8団体に、(株)パル・ミートから 冷凍肉など畜産食材を提供しています。また、各センターでは、(株)ジーピーエスから青果のセット後の予備分を提供しています。

平和学習企画

2021年度は2つの平和企画を実施しました。

ピースアクション
「未来への継承~被爆者証言を聴く~」

被爆者の高齢化により、被爆者本人による証言が年々困難になってきていることから、「次世代へ継承」することを目的にオンラインで開催しました。千葉県在住の被爆者 児玉三智子氏が、ご自身の戦争体験や被爆の実相を語ってくださいました。 児玉氏は「今日、参加しただけで終わらせないでほしい。戦争の愚かさや核兵器の恐ろしさ、平和の尊さ、命の大切さについて考え、皆さんが職場で、家庭で、色々なところで伝え、継承して下さい」と強く仰っていました。

ピースアクション
夏休み親子平和企画
「朗読劇『伝えたい、あの日のことを』&
浦安市平和使節団体験談を聴く」

被爆や戦争の体験を次世代へ継承するために、未来の担い手である子どもたちに 「平和」について学ぶ親子平和企画を開催しました。浦安市で平和活動や平和に関する教育に取り組んでいる「浦安被爆者つくしの会」をお招きして、朗読劇『伝えたい、あの日のことを』をオンラインで披露していただきました。 2021年度、パルシステム千葉では「継承」をテーマにさまざまな形で平和活動に取り組んでいきます。

各企画は、代金の一部を平和活動募金(※)から補填しています。

「平和活動募金」
パルシステム千葉で実施する「組合員やその子ども」を対象とした「反戦」「反貧困」「国際交流」の運営費用として活用します。募金は毎年実施し、募金額および使途を組合員へ報告しています。

核兵器のない世界をめざして

パルシステムが呼びかけた「被爆者が訴える核兵器廃絶にむけた国際署名」(ヒバクシャ国際署名)には、組合員のみなさんから24万8,216筆の署名が寄せられました。パルシステム千葉では「ヒバクシャ国際署名」と「核兵器禁止条約の早期締結を求める署名」に取り組み、署名総数27,997筆となりました。ご協力ありがとうございました。

核廃絶に向けた組合員のみなさんの思いは、日本被団協を通じて国連へ目録が届けられました。新型コロナウイルスが収束次第、国連総会へ提出される予定です。ご協力に心から感謝申し上げます。

戦争・紛争・貧困のない社会をめざして、パルシステムは、政府に対して核廃絶に向けた積極的な役割発揮を求め、意見しています。これからも、くらしを守り、戦争・紛争・貧困のない社会の大切さを訴えていきます。

ヒバクシャ国際署名のあゆみ

2016年4月に被爆者が呼びかけ、2020年12月末まで行われた「ヒバクシャ国際署名」活動の記録です(※YouTube動画が開きます)。

核兵器のない世界の実現に向けて「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」にご協力をお願いします。

2017年、ニューヨークの国連本部で122カ国の賛同を得て、「核兵器禁止条約」 が採択されました。被爆後75年にあたる2020年10月24日、発効要件を満たす50カ国がこれを批准し、2021年1月22日に発効しています。これにより、核兵器は国際法で違法とされました。多くの国々が被爆者の声に耳を傾け、「核兵器による安全」ではなく、「核兵器のない世界による安全」を選択し、「核兵器禁止条約」を支持し参加しつつあります。しかし「唯一の戦争被爆国」である日本は、この条約に署名も批准もしていません。このような状況の中、全国の生協をはじめ、「核兵器禁止条約」に署名し批准するよう日本政府に要請する趣旨の署名活動が広がってきています。パルシステム千葉も「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)」の呼びかけに応じて、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」に取り組みます。核兵器のない世界の実現に向けて、ぜひ署名にご協力をお願いします。

千葉県生協連「子どもたちに平和な未来を」の取り組み

千葉県の生協が協同して、毎年平和活動に取り組んでいます。講演会や朗読会など、戦後70年を超えても忘れてはならない平和の尊さを考えます。

フェアトレードの取り組み

発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じて、発展途上国の生産者や労働者の生活改善と自立をめざす運動がフェアトレード(公正な貿易)です。生産者団体と直接取引を行い、生産者が不当な社会的搾取を受けることを防ぐと同時に、商品を適正な価格で買い取り、適正な収入を得ることを目的としています。また、定期的に産直協定を結んだ産地と交流を行っています。

NPO法人「JFSA」・NGO「ハンガー・フリー・ワールド」との連携

衣類等リユースを通じて、パキスタンのスラム地区の子どもたちの自立支援に取り組んでいるNPO法人「JFSA」と連携し、組合員へ衣類・毛布等の提供を呼び掛けています。また、飢餓のない世界を創るために活動する国際協力NGOの「ハンガー・フリー・ワールド」と連携して、書き損じのはがきや未使用切手の回収協力を行っています。

関連リンク

「ヒロシマ・アーカイブ」
「ナガサキ・アーカイブ」

広島と長崎原爆の実相を世界に伝える多元的デジタルアーカイブズです。1945年当時の体験談や写真、地図等貴重な資料を現在の航空写真、立体地形と重ねあわせ、閲覧することができます。

CO・OP PEACE MAP

全国の生協の多岐にわたる平和活動を、インターネットの地図上でわかりやすく紹介しています。活動紹介だけでなく平和を願うメッセージも募っています。

パルシステム千葉 平和活動方針

(1)基調

協同の精神に基づき「平和な社会づくり」に貢献します

平和な社会は1個人、1団体だけでは実現できません。多くの市民、団体で協同することが大切です。明るい平和な社会を次世代につなげていくためにも、協同の力で平和活動を推進します。

(2)行動方針

パルシステム千葉の平和活動は、子ども、組合員、役職員等を対象とし「反戦」「反貧困」「国際交流」を中心に以下の3つの行動方針を掲げます。

  1. 【参加】組合員が参加・共感できる平和活動に取り組みます
    1. 組合員とともに「親子」が主体的に参加できる平和関連のイベントなどを企画します。
    2. 広島・長崎・沖縄などのピースアクションに参加し、生協間での交流を通じて共感の輪を広げます。
    3. 平和活動に関する募金活動を実施します。
  2. 【学習】戦争・平和に関する学びの場をつくります
    1. 千葉県を中心とした戦跡視察・学習を実施します。
    2. 社会情勢に対応した学習の場を設けます。
  3. 【連携】関連団体・地域団体と連携した平和活動を追求します
    1. 全国の生協とともに核兵器廃絶のための行動に取り組みます。
    2. 地域団体と連携し平和活動に関する地域の諸課題に取り組みます。
    3. NPO、NGO、外国生協などと連携した国際的な平和活動に取り組みます。

パルシステム千葉平和活動方針の見直し時期に関する考え方

  1. 平和活動は短期的な取り組みやその時の流行などに惑わされることなく、恒久的な活動と捉えます。そのことが、基調の説明文章にある「明るい平和な社会を次世代につなげていく」ための重要な要素です。
  2. 一方で、社会的な情勢の変化によっては、柔軟な対応や見解が求められることも考えられます。そのため「行動方針」については中期計画を作成する際に定期的に見直しを検討することが望ましいと考えます。