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プレスリリース

2016/11/18
プレスリリース

生活協同組合パルシステム千葉(通称:パルシステム千葉)は11月16日(水)政府へ「原子力発電の廃炉費用に関する意見」と「原子力損害の賠償に関する意見」を提出しました。原発の廃炉費用を国民に見えにくい形で負担させる制度化に反対します。

 

政府では現在、原子力発電に関連して2つの国民負担が検討されています。1つは原発の廃炉費用を託送料金に上乗せし、原発を持たない新電力からも徴収し、すべての消費者から電気料金として負担させようとする案、もう1つは原発事故の損害賠償に上限を設け、不足分を税又は電気料金として国民に負担させようとする案です。こうした原子力発電の後始末のための費用が、国民に見えにくい形で制度化され、回収されていくことには問題があります。パルシステム千葉では、消費者の負担に関わる重大な問題として捉え、2つの意見を政府へ提出しました。

 

パルシステム千葉では、2011年に発生した東京電力福島原子力発電所の原発事故以降、被害の甚大さ、放出された放射性物質による人体、環境への影響などから「原子力発電を止めよう!」を政策に掲げ、さまざまな取り組みを行っています。

放射性物質と二酸化炭素を排出しない、再生可能エネルギーの拡大を目指し、自前設備へソーラーパネルを設置しているほか、産直産地の農地にソーラーパネルを設置しソーラーシェアリングの取り組みを行っています。また、4月からはパルシステム電力による再生可能エネルギー中心の電気の小売も開始します。

 

2016年11月16日

 

経済産業大臣 世耕 弘成 様

原子力発電の廃炉費用、福島第一原発事故処理費用を、託送料金へ上乗せして徴収する案に反対します

生活協同組合パルシステム千葉
代表理事 理事長 佐々木 博子

 

 

経済産業省は、電力自由化の下での公益的課題への対応を検討するためとして、総合資源エネルギー調査会の下に「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」を設置し、その下に財務会計上の課題について検討する「財務会計ワーキンググループ」を設置されました。

ワーキンググループでは、今後発生する原発の廃炉費用を着実に回収するための制度変更について検討され、また、東京電力福島第一原発の事故処理費用についても、東京電力改革1F問題委員会の議論を踏まえて今後検討していくとされています。

 

日本が原子力発電を推進し、いまでは全国に60基の原発が存在しこのうち15基は廃炉が決定していることは、多くの国民が知るところです。また、多数の国民の不安を押し切って3基の原発が再稼働しました。 

こうした状況の中、福島第一原発事故の処理費用、他の原発も含めて廃炉にかかる費用の負担はどうなるのか、電力消費者として国民は高い関心をもっています。

 

電力システム改革の行程が進み、電力小売り自由化と共に消費者は一定電源を選ぶことが可能になりつつあります。原子力を選びたくない消費者も多数存在します。原子力発電の電気を選ばない消費者にとって、消費者が電気料金の一部として負担する託送料金の中に電源開発促進税の原資が含まれていることは、とても納得しがたいことです。

 

しかしここにきて、「財務会計ワーキンググループ」および「東京電力改革・1F問題委員会」では、総括原価方式が残る託送料金に、原子力発電の廃炉費用、福島第一原発事故処理費用についても、含みこませて国民から徴収しようとする案が検討されています。

 

わたしたち消費者・国民は、愚か者ではありません。託送料金は、送電網の設備・整備・運用に関する費用を、送電網を利用する小売り事業者が支払う費用であり、原発立地を進めるための電源開発促進税や原発廃炉にかかる費用、まして福島第一の事故処理費用を上乗せされることなど、とうてい納得するものではありません。

電力システム改革を貫徹するなら、託送料金は純粋に送電網送電設備を使う料金として算定され、新しい電力小売りを利用する消費者が納得できる情報開示がされるべきです。

 

原発の廃炉費用、炉心溶融を起こした福島第一の事故処理費用が今後も膨大になることをきちんと国民に説明し、原子力産業を進めてきた事業者だけでは賄えない事、国の責任として支出をしなくてはならないことを国民に問うべきです。

以上

2016年11月16日

 

内閣府原子力委員会委員長 岡 芳明 様

 

原子力損害の賠償に関する法律見直しへの意見

 

生活協同組合パルシステム千葉
代表理事 理事長 佐々木 博子

 

原子力委員会・原子力損害賠償制度専門部会において、原子力損害賠償法を見直し、原発事故を起こした電力会社などの賠償責任に上限を設ける「有限責任」案が検討されています。

現在の原子力損害の賠償に関する法律では、事業者の責任について「無過失無限責任」としています。実際に事故が起きた場合、被害者に過失の立証責任を課せば、技術専門性の著しく高い原子力発電では、事故原因者と被害者との間の情報の対称性を保証できず、被害者の立場を著しく不利なものにしてしまうことから、無過失責任としています。また甚大事故については、事故経験が無く損害見積りが困難であることから、無限責任としてきました。

この無過失無限責任があるからこそ原発立地地域・近隣住民の理解が得られ、原子力発電所を建設できてきたと言えます。

 

現時点で、原子力損害賠償法見直し「有限責任」が検討されることに強く反対します。

 

1.現在の「原子力損害の賠償に関する法律」により、東京電力の経営破たんを招く事、国の援助が膨大になる事を正確な数字をもって国民に知らせてください。

東京電力福島第一原子力発電所事故により、わたしたちは、原子力発電がいったん事故を起こせば発電事業者が無限責任を負えないほどリスクが高い発電であることを知りました。

未だに10万人を超える人にくらしていた地域からの避難を強制し、年間20ミリシーベルトと言う異常な基準をもって避難指示解除をしても、損害を償うには東京電力の負担では遥かに及ばない。では、膨大な国税を使うとして、いったいどれくらいの国税が使われ、今後も必要になるのでしょうか。

充分な損害賠償を行うことを前提に、原発事故が国民に強いる負担をきちんと教えてください。

 

2、「無過失無限責任」は原発を立地する大前提でありました。安易に「有限責任」とすることは絶対に許されません。

福島を経験した後も原子力発電を推進することは、人の生存権からも、経済面からも許容されないと考えますが、それでも再稼働するのであれば、原子力発電事業者はそのリスクを価格に反映し、消費者にはっきり見える形で原子力発電への負担を求めるべきです。

「無限責任」の持つ重さ、厳しさを事業者も消費者も充分理解したうえで、原子力発電について考え判断できるよう、貴委員会で論議検討がなされ、丁寧な情報公開がされることを要望いたします。

 

以 上

この件についてのお問い合せは下記までお願い申し上げます

パルシステム千葉

 

生活協同組合パルシステム千葉 企画・広報部
TEL 047-420-2605 / FAX 047-420-2400
ホームページアドレス http://www.palsystem-chiba.coop  / E-mail palchiba-hp@pal.or.jp
生活協同組合パルシステム千葉 千葉県船橋市本町2-1-1  船橋スクエア21 4階
理事長:佐々木 博子
組合員総数:22万人(2015年度末)  総事業高:295.4億円(2015年度末)